はじめに
Netflixで配信中の「RED/レッド」は、引退した元CIAエージェントたちが再び危険な任務に挑むアクション・コメディ映画です。本作は、DCコミックスのインプリント「オマージュ・コミックス」から出版された同名のグラフィックノベルを原作としています。タイトルの「RED」は”Retired Extremely Dangerous”(引退した超危険人物)の頭文字を取ったものであり、主人公たちの性質を端的に表現しています。
映画の概要
- 公開年:2010年
- 監督:ロベルト・シュヴェンケ
- 脚本:ジョン・ホーバー、エリック・ホーバー
- 原作:ウォーレン・エリス、カリー・ハムナー
- 製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、マーク・ヴァーラディアン
- 音楽:クリストフ・ベック
- 上映時間:111分
- 製作国:アメリカ合衆国
- 製作費:5800万ドル
- 興行収入:世界全体で約1億9900万ドル
ストーリー
フランク・モーゼズ(ブルース・ウィリス)は、元CIAの腕利きエージェントで、現在は年金生活を送っています。平穏な日々を過ごす中、唯一の楽しみは年金事務所の電話担当サラ(メアリー=ルイーズ・パーカー)との会話でした。
ある夜、フランクの家に武装集団が襲撃を仕掛けます。フランクは全員を撃退しますが、サラにも危険が及ぶ可能性を考え、彼女を強引に連れ出します。一方、現役CIAエージェントのクーパー(カール・アーバン)は、上司からフランクの殺害を命じられます。
フランクは、かつての同僚であるジョー(モーガン・フリーマン)、マーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)、ヴィクトリア(ヘレン・ミレン)らと再会し、彼らと共に真相を追究していきます。調査の結果、1981年のグアテマラでの秘密作戦に関わった人物たちが次々と殺害されていることが判明します。
真の黒幕は、副大統領で次期大統領候補のロバート・スタントン(ジュリアン・マクマホン)と軍需産業界の大物ダニング(リチャード・ドレイファス)でした。彼らは過去の虐殺事件を隠蔽するために、関係者の抹殺を画策していたのです。
フランクたちは、元ロシア諜報員のイヴァン(ブライアン・コックス)の助けも借りながら、スタントンとダニングの陰謀に立ち向かっていきます。スリリングな戦いと予想外の展開が続く中、フランクたちは真実を暴き、自分たちの名誉を守るために奮闘します。
キャスト
「RED/レッド」の魅力の一つは、豪華なキャスト陣です。各役者が個性豊かなキャラクターを見事に演じ上げています。
- ブルース・ウィリス(フランク・モーゼズ役):
- 主人公の元CIAエージェント。冷静沈着でありながら、ユーモアのセンスも持ち合わせています。
- モーガン・フリーマン(ジョー・マシス役):
- フランクの元同僚。肝臓がんを患っているが、知恵と経験で仲間をサポートします。
- ジョン・マルコヴィッチ(マーヴィン・ボッグス役):
- 武器マニアで、パラノイア気味のキャラクター。コミカルな演技が光ります。
- ヘレン・ミレン(ヴィクトリア役):
- 元MI6の女性殺し屋。優雅さと危険さを兼ね備えた魅力的なキャラクターです。
- メアリー=ルイーズ・パーカー(サラ・ロス役):
- 年金事務所の電話担当。フランクとの恋愛模様が物語に彩りを添えます。
- カール・アーバン(ウィリアム・クーパー役):
- 現役CIAエージェント。フランクたちの追跡を命じられますが、次第に真相に気づいていきます。
見どころ
1. アクションとコメディの絶妙なバランス
「RED/レッド」の最大の魅力は、ハードボイルドなアクションシーンと軽妙なコメディのバランスです。経験豊富なベテラン俳優たちが、迫力あるアクションと絶妙な掛け合いを披露し、観客を楽しませます。
2. 予想外の展開と伏線回収
単純なアクション映画の枠を超え、複雑な陰謀や予想外の展開が物語を盛り上げます。巧みに張り巡らされた伏線が回収される瞬間は、観客に大きな満足感をもたらします。
3. ベテラン俳優陣の演技
ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ヘレン・ミレンといった名優たちの演技は見事の一言です。それぞれが個性豊かなキャラクターを演じ分け、スクリーンに生命を吹き込んでいます。
4. スタイリッシュな演出
ロベルト・シュヴェンケ監督の演出は、コミック原作の雰囲気を見事に映像化しています。スタイリッシュなアクションシーンや、緊張感のあるサスペンス展開は必見です。
製作秘話
- 本作の企画は、プロデューサーのロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラによるものです。
- 主演のブルース・ウィリスは、2009年4月から交渉が始まりました。
- 当初ジョン・C・ライリーが出演予定でしたが、降板し、代わりにジョン・マルコヴィッチが起用されました。
- 撮影は2010年1月18日にカナダのトロントで始まり、その後ニューオーリンズやルイジアナ州でも行われました。
批評家の反応
「RED/レッド」は、批評家から概ね好意的な評価を受けています。
- Rotten Tomatoesでは、70%の評論家が本作に肯定的な評価を下し、平均点は10点満点で6.3点でした。
- Metacriticでの平均スコアは、100点満点中60点でした。
- 著名な映画評論家ロジャー・イーバートは、4つ星満点で2つ星を与え、「良くも悪くもない」と評しました。
多くの批評家が、キャスト陣の演技と、アクションとコメディのバランスを高く評価しています。一方で、ストーリーの展開が予測可能であるという指摘もありました。
観客の反応
一般観客からも、「RED/レッド」は好評を博しています。特に以下のような点が高く評価されています:
- ベテラン俳優陣の魅力的な演技
- コミカルな場面とアクションシーンのバランス
- 予想外の展開や伏線回収の面白さ
- 高齢の主人公たちが活躍する爽快感
多くの視聴者が、続編を望む声を上げており、実際に「REDリターンズ」として続編が製作されました。
「RED/レッド」の影響と続編
本作の成功を受けて、似たようなコンセプト(ベテラン俳優によるアクション・コメディ)の作品が増加しました。また、「REDリターンズ」として続編も製作され、2013年に公開されています。
続編でも主要キャストが続投し、さらに豪華な顔ぶれが加わりました。アンソニー・ホプキンス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズなどの名優が新たに参加し、より大規模な冒険が描かれています。
まとめ
Netflix映画「RED/レッド」は、引退した元CIAエージェントたちの活躍を描いたエンターテイニングなアクション・コメディです。豪華キャスト陣の演技、絶妙なユーモアのセンス、スリリングなアクション、そして予想外の展開が織り交ぜられ、観る者を飽きさせません。
ベテラン俳優たちが、年齢を感じさせない活躍を見せる姿は、多くの観客に勇気と元気を与えてくれるでしょう。アクション映画ファンはもちろん、コメディ要素を楽しみたい方、そしてトップクラスの俳優陣の演技を堪能したい方にもおすすめの一作です。
Netflixで配信中の「RED/レッド」、ぜひ一度ご覧ください。きっと、笑いとスリル、そして意外な感動が待っているはずです。
関連作品
「RED/レッド」を楽しんだ方におすすめの類似作品:
- 「REDリターンズ」:本作の続編。さらにスケールアップした冒険が楽しめます。
- 「ミッション:インポッシブル」シリーズ:トム・クルーズ主演の人気スパイアクション。
- 「エクスペンダブルズ」シリーズ:ベテラン俳優たちによるアクション大作。
- 「キングスマン」シリーズ:スタイリッシュなスパイアクション・コメディ。
- 「オーシャンズ11」:豪華キャストによる犯罪コメディ。
これらの作品も、「RED/レッド」同様、豪華キャストとアクション、コメディのバランスが魅力です。
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